ローザンヌ運動は1974 年スイス・ローザンヌで開催された世界宣教会議において「ローザンヌ誓約(カベナント)」を発表し、キリストの福音をホーリスティック(包括的)に理解し提示することを提起しました。2010 年南アフリカ・ケープタウンで開かれた第3 回ローザンヌ世界宣教会議では、その現代的意義をさらに深め、今後10 年に世界の教会が直面する宣教の課題を「ケープタウン決意表明(コミットメント)」として発表しました。そこには、包括的でバランスのとれた「信仰の告白」とともに、「私たちが仕える世のために」というテーマで、6項目にわたり実際的な行動への呼びかけが提示されています。
A. 多元的でグローバル化した世界にあって、キリストの福音を証しする
B. 分断され、損なわれた世界にあって、キリストの平和を築き上げる
C. 他の信仰を持つ人々の中でキリストの愛を生きる
D. 世界宣教のためにキリストのみこころを見分ける
E. キリストの教会を謙遜と誠実と質素へと呼び戻す
F. 宣教における一体性を目指す、キリストの体の内部における協力
これらの宣教課題は、ケープタウン会議の参加者が持ち帰り、それぞれの文化・社会の文脈に適用し活かしていくことが奨励されています。そこで、日本から同会議に参加した者たちによって構成される日本ローザンヌ委員会は、この6項目をテーマに概ね年2 回のシリーズで、シンポジウムを2015 年まで3 年にわたり開催いたします。広く教団・教会・伝道諸団体の皆さまとともに、ラウンドテーブルを囲んでこれらの諸課題を話し合い、主から託された日本宣教の前進のために知恵を集め、共有していきたいと願っています。 くしくも3 年後の2016 年には、第6 回日本伝道会議が開催されます。そこへ向けての準備期間とも言えるこの時期に有意義な話し合いを重ね、日本伝道会議のさらなる充実に繋げることができれば幸いです。
キリストの教会を謙遜と誠実と質素へと呼び戻す
【資料1:講演及び応答の音声】
発題者:マイケル・オーさん(国際ローザンヌ運動総裁) -神学、性、ミニストリーの領域での誠実さ-
【資料2:テーブルディスカッションまとめ】