読む


第1回ローザンヌ世界宣教会議(1974)において、会議参加者によって誓約されたローザンヌ誓約は、ローザンヌ運動の基調を定め、福音派クリスチャンにとって最も重要な文書の一つと言われる。序文では、証しと統計を通して提示された「神が私たちの時代の中でなしておられるみわざ」に感動を覚えると同時に、「自らの失敗」と「悔恨の念」を告白し、「今なお未完の状態である伝道のつとめから挑戦を受ける」としている。これは「誓約」が読まれ、かつ解釈されるべきコンテキストとなっている。*1

*1「ローザンヌ誓約 -解説と注釈-』ジョン・ストット著 宇田進訳 いのちのことば社


マニラ宣言は、第2回世界宣教会議(1989)を踏まえて、21の短い確認事項、及び教会にとっての12の検討課題を記している。マニラ宣言は「すべての教会」が「世界の隅々まで」「福音をあますところなく」宣べ伝えることを確認し、結んでいる。


ケープタウン決意表明(コミットメント)は、10項目の信仰告白、及び現代の課題に対する6項目の行動への呼びかけから成る。信仰の告白では、「私たちは愛します We love」で終始している。最初に、「神がまず私たちを愛してくださったから」と、愛の告白の土台を示した後に、「私たちは生ける神を愛する」からスタートし、父なる神、子なる神、聖霊なる神への愛、神の言葉である聖書、神が創造された世界、神がもたらされた福音、神の民である教会に対する愛を表明、最後に「神の宣教を愛する」で結んでいる。
また、行動への呼びかけを、「真理を証する」「平和を築き上げる」「愛を生きる」「みこころを見分ける」「教会を呼び戻す」「(教会という)からだにおいて協力する」とし、それぞれの名詞に「キリストの」がついている。始めの四つは主として今日の世界の現実、後の二つは教会のあり方に関わるものである。

まさにこの声明は、宣教や伝道の課題を高邁な理念として掲げるのではなく、日常生活において実行する方策を示すものであり、「決意表明」なのである。

(現在、公式サイトでの日本語訳全文テキストを公開準備中です。2012年4月出版のケープタウン決意表明は、キリスト教書店または日本ローザンヌ委員会出版部にて販売しています。)