世界的な受肉した協力関係を通して与えられるキリスト教会の希望

玉川キリスト中央教会会員 立石充子


代々の聖徒と共に

 第3回ローザンヌ世界宣教会議(ローザンヌⅢ)にボランティアとして参加したことを通じて、世界とつながることは、世界の中の名前を持っている一人一人、自分が目にした一つ一つの風景とつながることだと改めて確信した。朝鮮半島で軍事衝突が起きた時、「ローザンヌⅢで証しをしたあの北朝鮮人の少女は何を考えているだろうか」、「ソウルに住むあの友達、この友達は平安だろうか」と考えることができること、これが祈りに具体的な焦点を与えてくれる。今後ケープタウンに何か事件が起きたなら、あの美しい街のどこで何があったのかと、気が気ではなくなるだろう。

 さて、自分が通う、目に見える教会の他に、キリストの教会には目に見えない教会がある。主の民はキリストにあって一つとされており、時空を超越する見えない教会に属する。この見えない教会を「全教会」と言うのではないか。ローザンヌⅢに参加して、空間を超えた教会とのつながりは強まった。だが、時間を超えた教会とのつながりは、少なくとも私にとってはまだまだ薄い。「代々の聖徒と共に」と毎日曜日に告白しながら、今まで「代々」を過去の世代ととらえていたが、実は未来の世代も含まれているのではないか?では、過去及び未来の世代と共に礼拝するとはどういうことだろう。

 過去については、天地創造以来の聖徒の信仰に励まされ、彼らの業や言葉を学んで生かすことだろう。ローザンヌⅢの会場で無料配布された本のうちの一冊が、ジョン・パイパー師の手になる人物伝だった。ウィリアム・ティンデール、ジョン・ペイトン、アドニラム・ジャドソンの生涯を描いたこの優れた本を帰国後に読み、人物伝をもっと読みたいと思うようになった。聖書が年代記に終始せず、具体的な人物や実在の民族のストーリーを豊かに含んでいることには意味がある。

 未来については、自分が次世代に何を残せるかを考えること、意識的に次世代を育てることではないか。最近、facebookで教会に出入りしている中学生と「友達」になった。私の他にこの中学生と「友達」になっているクリスチャン仲間と協力して、定期的にみことばや励ましの言葉を送り、救いに導くことを考えている。facebookの仲間は居場所に制約されない。離れた都市に住んでいる親戚も、海外に住んでいる教会員も、1人の中学生の救いのためにfacebookで協力している。

 また、海外の友達の教会から青年のグループを日本に迎えたい。できれば中高生のうちにマンガとアニメの国を見に来てほしい。秋葉原もいいが、美しい海岸線やひなびた山村も見せたい。日本語を学んで、将来仕事で日本に来て、日本人に福音を伝えるようにチャレンジしたい。海外からの青年グループ受け入れ教会が日本全国にあることを願う。

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